もともとは、こっちが地元なんですが、東京が本社の会社に就職し、徳之島の現場で6年半ほど働いていました。ダムの建設現場なんか、3カ月間休みなしということもあり、こんな働き方をずっと続けていくことはできないと、2人目の子供が生まれるタイミングで転職を決めたんです。山佐産業に入社して初めての仕事が、国土交通省の仕事の現場代理人。驚きましたが、自分の裁量でのびのびとやらせてくれる山佐産業のスタイルは、自分に合っていると感じています。一昨年には、初めて自分の名前で工事を受注することができました。書面の取り交わしから原価管理まで、すべて自分でやる。そこまでやるからこそ、「この道路は父ちゃんがつくったんだぞ」と子どもたちにも胸を張れるんです。これからも地域守りとして、地域に役立つ仕事を続け、子どもたちが笑顔で暮らせる地元をつくっていきたいと思っています。

「鹿児島では知らない人がいないくらい有名な会社だよ」と、三者面談のときに高校の先生に勧められたんです。地元で就職するなら大きな会社に入った方がいいという親の勧めもあり、山佐産業への入社を決めました。高校で土木建築について学んでいたとはいえ、入った当初は不安でいっぱいでした。初めてのことばかりで、覚えることも多く、一緒に働く職人さんは自分の親ほども歳の離れたベテランの方ばかり。どうすれば仲良くできるのか、どう指示すればいいのか、悩んだこともありました。じつは何度か、辞めようと思ったこともあったんです。でも、そのとき先輩から「こんだけしっかりした会社は他にないよ。休みも取れるし、福利厚生もしっかりしているし」と言われて。その先輩は一度転職してから、また山佐産業に戻ってきた出戻り社員。その先輩が言うんだったら、間違いないんだろうな、と。今ではしっかり仕事も覚え、優しい職人さんたちに本当に良くしてもらっている。あのとき辞めなくてよかった。今、心からそう思っています。

道路設備のようなインフラから、学校、商業ビル、病院やマンション、さらには野球場まで。この街のあらゆる土木建築に携わってきました。小さなものから大きなものまで、基本的に断らずに何でもやる。それが、地元の肝付町に根差す私たちの責任だと思うんです。たまに赤字になる案件もあるんですけど(笑) でもまあ、トータルで収益が出れば良いという覚悟でやっています。今、私の息子が30歳なので、これから入ってくる新卒の皆さんも自分の子どものような年齢です。息子と接していても感じるのですが、今の若い方たちは私が若いころと全然感覚や価値観が違いますよね。だから、私たちのやり方を押し付けてもしょうがないと思う。皆さんには、仕事をどんどん任せていきますので、自分たちらしいやり方でがんばってほしいですね。若い人がいると、会社にも活気が出ますから。年寄りばっかりのうちの会社に、ぜひ新しい風を吹かせてほしいと思います。

「早く家に帰りやすい空気をつくろう」。今年の山佐産業のテーマです。先日「夕方、先に帰宅しづらい雰囲気がある」という意見が社員から出まして、それは良くないな、と。せっかく入社してくれた仲間だからこそ、全員にできるだけ長く働いてほしい。そのためにも、社内の風通しを良くして一人ひとりの意見に耳を傾け、もっともっと良い会社にしていきたいんです。私は今年で勤続40年以上ですが、昔からむだな上下関係がないのが山佐産業の良いところだと思ってきました。今では若手も増え、ベテランと若手を組ませて技術や知識の伝承をしているところです。若い人はどんどん成長していきますし、その先に明るい未来が見える。ベテランも楽しんでいるんじゃないでしょうか。年齢が離れていても、心の距離はとても近い。私は一応社長なんですが、20代の若手が普通に肩を組んできたりします(笑)　だから皆さんも、どうか安心して飛び込んできてください。お会いできるのを楽しみにしていますね。